太陽光FAQ

ソーラーカーポートの工期はどれくらい?設置期間の目安を解説

作成者: 岩見啓明|Jul 3, 2026, 11:11:19 AM

A. 墨出しから試運転までの現場施工は6〜10日ほどで、10kW以上2,000kW未満の設備では使用前自己確認の届出が加わるため、施工と届出を合わせて引き渡しまで1〜3カ月を見込むのが一般的です。

判断の要点

  • 現場施工は11の工程で進み、完了までの目安は6日から10日ほどです。期間は太陽光パネルの設置規模によって変動します。
  • 10kW以上2,000kW未満の太陽光発電システムは使用前自己確認の届出の対象で、工事完了後にその期間が加わります。電力会社との契約の手続きは、工事が完了するまでにすべて終わっています
  • 屋根上の太陽光発電との違いは、生コンクリートの打設前に土木工事が入ることです。多くの重機を使うため、状況に応じて段階的に進めることになります
  • 建築図面と建物の検査済証をご準備いただけると、設計計画へ比較的スムーズに進めます

引き渡しまでの流れと期間の目安

ソーラーカーポートの設置工事は、ケースによりますが、現場での施工そのものは6日から10日ほどで完了します。ただし、引き渡しまでの期間はこれだけでは決まりません。10kW以上2,000kW未満の太陽光発電システムでは、工事の完了後に使用前自己確認の届出が必要になるためです。

段階内容期間の目安
現場施工墨出しから試運転までの11工程6〜10日
工事完了後の手続き使用前自己確認届の提出・審査、電力会社との連系試験書類作成と承認待ちの期間が加わる
引き渡しまでの合計10kW以上2,000kW未満の設備で、施工と届出作業を合わせた期間1〜3カ月

表からは、現場に職人や重機が入っている期間と、引き渡しまでの期間が別物であることが読み取れます。いずれも目安で、期間は太陽光パネルの設置規模によって変動します。工期を左右する要因は、太陽光発電設備の工期に影響を与える要因のFAQでも解説しています。

現場施工の11工程|墨出しから試運転まで

ソーラーカーポートの工程には決まった流れがあり、現場での作業は次の11ステップを順に進めます。

  1. 墨出し
  2. カッター入れ
  3. 根切り(掘削)
  4. 捨てコン打設
  5. 位置出し
  6. 組み立て
  7. 生コン打設
  8. パネル設置
  9. 電気配線
  10. システム設定
  11. 試運転

このうち生コンクリートの打設より前の工程が、屋根上の太陽光発電には無い土木の作業にあたります。11ステップを連続して進められた場合の目安が、前述の6日から10日です。

工事が終わってから引き渡しまでに必要な手続き

電力会社との契約の手続きは、工事が完了するまでにすべて終わっています。工事の完了後に残るのは、使用前自己確認届の提出と審査、そして電力会社との連系試験です。10kW以上2,000kW未満の太陽光発電システムは使用前自己確認の届出の対象になっているため、その届出に関してさらに期間が必要になります。つまり、工事が終わってから電力会社との契約手続きに着手するという流れにはなりません。

書類の作成と承認待ちを含めると、施工と届出作業を合わせた引き渡しまでの期間は1〜3カ月ほどになります。設置にあたって必要となる許可や法規制は、ソーラーカーポート設置に必要な許可・法規制のFAQで解説しています。

屋根上の太陽光発電との違いは、前段に入る土木工事

屋根上の太陽光発電とソーラーカーポートを比べたときの施工上の違いは、生コンクリートの打設前の工程にあります。ソーラーカーポートでは前段に土木工事が発生するため、屋根上の太陽光発電工事よりも時間を要します。

この土木作業に関しても、太陽光パネルの設置規模や場所によって、期間が変わってきます。カーポートの土木工事では多くの重機を使用するため、一気に作業を進めるというよりは、状況に応じて段階的に対応する必要があります。つまり、マンパワーだけで期間を短縮できるものでもありません。

ソーラーカーポートのメリットと考慮すべき点は、【法人向け】ソーラーカーポートとは?で解説しています。

稼働中の駐車場では、区画を分けて順番に施工する

設置するカーポートの台数が多く、お客様がそのスペースに車を停めている場合も、区分けして作業を順番に進める必要があります。そのため、工期を大幅に短縮するのは難しい可能性があります。必要な駐車スペースの考え方は、ソーラーカーポートの設置に必要なスペースのFAQで解説しています。

施工エリアが従業員用駐車場として日常的に使われている場合は、工事中の駐車スペースの確保が大きな課題になります。そのため恒電社では、駐車区画をグループ分け(ゾーニング)して、段階的に工事を進める方式を取っています。実際の導入例は、埼玉県の製造業がソーラーカーポートを設置した理由でご覧いただけます。

工期を縮めるためにご準備いただけるもの

少しでも施工期間を短くするために、お客様側でご用意いただけるものがあります。建築図面と建物の検査済証をご準備いただければ、比較的スムーズに設計計画へと進めます。

工事期間中の業務への影響が気になる場合は、施工期間中に工場や事業所の通常業務へ支障が出るかのFAQもあわせてご覧ください。

現場担当者の視点(事業部長 折原への取材より)

――稼働中の駐車場では、どのように施工スケジュールを調整しますか?

たとえば、「グループAの従業員の方は、今後2週間はこのエリアに駐車できません」といったかたちで、利便性を損なわずに施工スケジュールを調整する工夫をしています。

――実際にゾーニングで進めた現場はありますか?

実際に72台分のソーラーカーポートを設置した際には、3つのグループに分けて工事を進めました。ご不便をおかけすることもありましたが、従業員の皆様にもご協力いただきながら、無事完了しました。

――前段の土木工事は、どこが施工するのですか?

当社にも知見はございますが、対応可能な協力会社がいらっしゃいますので、そちらに委託しています。

恒電社では、土木工事を協力会社へ委託しながら施工を管理し、駐車場の使われ方に合わせて工程を組み立てています。工事で使えなくなる区画と、その期間をあらかじめお伝えしたうえで、順番に施工を進めます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 工事の期間は、設置する規模によってどのくらい変わりますか?

期間は太陽光パネルの設置規模によって変動します。土木作業についても、設置規模や場所によって期間が変わってきます。本記事の6〜10日、1〜3カ月はいずれも目安としてお考えください。

Q2. ソーラーカーポートの設置には、どのくらいのスペースが必要ですか?

設置する台数が多い場合は、駐車スペースの使われ方に合わせて区分けして施工します。必要なスペースそのものの考え方は、ソーラーカーポートの設置に必要なスペースのFAQで解説しています。

Q3. 導入費用は何によって決まりますか?

本記事で扱っているのは設置工事にかかる期間です。導入費用がどのような要因によって算出されるかは、ソーラーカーポートの導入費用の算出要因のFAQで解説しています。

屋根の耐荷重や形状で屋根上設置が難しい場合でも、駐車場を活用するソーラーカーポートという選択肢があります。敷地の条件や駐車台数を踏まえた検討を、初期段階からお手伝いします。