A. 屋根上に設置した太陽光パネルについて「見た目が悪い」という懸念をいただいた例はこれまでほとんどなく、外観への影響は限定的です。敷地内で目に入るソーラーカーポートでも、パネルの並びと水平・垂直を揃えた施工が仕上がりを左右します。
判断の要点
- 屋根上に設置した太陽光パネルについて「見た目が悪い」といった懸念をいただいたことは、これまでほとんどありません(外観をどう評価するかは、最終的にはお客様のご判断になります)
- ソーラーカーポート(駐車場に設置するタイプ)は、環境意識の高い企業様から太陽光発電設備を“外部に見せていきたい”という声をいただくこともあり、環境への配慮をアピールする手段としても注目されています
- 外観を整えるうえでは、パネルの並び・水平・垂直の精度も重要です。わずかな傾きも計測機器を用いて微調整します
- 図面どおりの寸法で施工することは見た目だけの問題ではなく、将来の設備配置に使えるスペースにも関わります
設置場所で変わる外観・デザイン性への影響——屋根上とソーラーカーポート
法人向けの太陽光発電設備は、建物の屋根の上と、駐車場に設けるソーラーカーポートのいずれにも設置できます。太陽光パネルが建物の外観やデザイン性にどう影響するかは、このどちらに設置するかで受け止められ方が変わります。屋根に載せる場合と、駐車場に設置する場合を並べて整理します。
| 設置場所 | これまでの受け止められ方 | 外観面で効いてくる点 |
|---|---|---|
| 屋根上 | 「見た目が悪い」といった懸念をいただいたことはほとんどない | パネルの並びのズレ、わずかな傾き |
| ソーラーカーポート(敷地内の駐車場に設置) | 環境意識の高い企業様から“外部に見せていきたい”という声をいただくこともある | 並びと傾きに加え、脱炭素の取り組みとして外部に見せたいという声もある |
表から読み取れるのは、屋根上では外観への懸念がほとんど寄せられておらず、ソーラーカーポートではむしろ見せていきたいという声もあるという点です。いずれの場合も、外観を整えるうえでは、並びや傾きといった仕上がりの精度も重要です。ソーラーカーポートそのものの考え方はソーラーカーポートとは何かを解説したコラム、設置に必要なスペースはソーラーカーポートの設置スペースに関するFAQで扱っています。
屋根上のパネル:「見た目が悪い」という声はこれまでほとんど届いていない
屋根や駐車場に太陽光パネルを設置すると建物の外観が悪くなるのではないか、という心配はよく伺います。実際のところ、これまでの事例では、屋根上に設置された太陽光パネルについて「見た目が悪い」といった懸念をいただいたことはほとんどありません。
ただし、外観をどう評価するかは、最終的にはお客様のご判断になります。恒電社では、パネルの並びや傾きにも注意して施工しています。
ソーラーカーポート:「見せる設備」として発信に使う選択肢
ソーラーカーポートは、敷地内の駐車場に設置するタイプです。導入されるお客様は環境意識の高い企業様が多く、むしろ太陽光発電設備を“外部に見せていきたい”という声をいただくこともあります。外観を隠すものとしてではなく、脱炭素の取り組みを示す設備として位置づけられているということです。
恒電社としても、太陽光発電システムの導入は企業の脱炭素経営の象徴として、積極的に外部へ発信すべき取り組みだと考えています。一方で、お客様ご自身でPRしていくことがなかなか難しい場合もあります。そこで工事完了後には、ご希望に応じて恒電社にてドローン撮影を実施し、整備された屋根上やソーラーカーポートの写真・動画をご提供したり、導入背景や狙いを伺うインタビュー記事の作成・発信を行ったりしています。設備そのものだけでなく「環境への取り組み」としての価値を引き出す支援です。
実際の設置例は、脱炭素と人材採用を理由にソーラーカーポートを設置した埼玉県の製造業の導入事例でご覧いただけます。
外観の仕上がりを左右するのは「並び」と「水平・垂直」
太陽光パネルを設置する際は、並びにズレが生じないよう細心の注意を払っています。わずかな傾きでも計測機器を用いて微調整し、見た目に影響が出ないように仕上げます。事業部長の折原の場合、この「ズレに気づく」感覚は、現場を回り、当社の高橋から繰り返しアドバイスを受ける中で育っていきました。入社当初は、わずかな傾きに気づけないこともあったといいます。パネルを水平に設置する理由そのものは太陽光パネルを水平に設置する理由を解説したFAQで説明しています。
寸法どおりの施工が、あとから使えるスペースを決める
太陽光パネルの設置においても、図面通りに正確に設置することが、ひとつの重要なゴールです。そしてこれは、見た目だけの問題にとどまりません。
極端な例として、図面上はパネル間の間隔を1,500mm空ける設計だったのに、実際には1,300mmしか確保されていなかったというケースを考えてみてください。今後このスペースに他の業者が室外機などの設備を設置しようとした場合、寸法が足りず、機器が入らないというトラブルが発生する可能性があります。当たり前のことですが、図面通りに施工することは、最終的にはお客様の利便性や安全性に直結する重要な要素です。
現場担当者の視点(事業部長 折原への取材より)
――パネルを設置する際に、外観を意識して工夫している点は?
太陽光パネルを設置する際は、並びにズレが生じないよう細心の注意を払っています。これは建設業特有のこだわりかもしれませんが、電気工事業として機器の「水平」「垂直」を正確に仕上げるのは基本中の基本だと考えています。
――設計図どおりの寸法に仕上げることを、どのように考えていますか?
太陽光パネルの設置に限らず、建築物の施工では設計図どおりの寸法通りに仕上げることが理想であり、当然の責務でもあります。
――安全性に直接関わらないわずかなズレも、整えるべきだと考えますか?
もちろん、1mmのズレが安全性に直接関わるかというと、そうではない場合もあります。でも、それを「気になる」「整えるべき」と思える感覚こそが、職人の美意識であり“職人技”だと感じています。
恒電社では、こうした感覚や施工姿勢を教育でも徹底しています。
解説者
折原 恭平
インタビュアー
原澤耀
2022年から恒電社のマーケティングも担当し、電気や太陽光発電のことを、各関連分野のエキスパートに直接ヒアリングをしながら、できる限り分かりやすい表現と専門的な視点の両立を重視した情報発信に取り組んでいる。
よくある質問(FAQ)
Q1. 施工を協力業者が担当する場合、仕上がりへの姿勢は共有されているのですか?
このような丁寧な施工姿勢は恒電社だけでなく、施工を依頼している協力業者の皆さんにも共有されています。
Q2. パネルのわずかな傾きは、安全性にも影響するのですか?
1mmのズレが安全性に直接関わらない場合もありますが、寸法の違いが積み重なると、将来の設備配置に支障が生じる可能性があります。そのため、図面どおりの寸法で仕上げることを基準にしています。
Q3. 外観のほかに、屋根上への設置で確認しておくべきことはありますか?
屋根上への設置に伴う雨漏りのリスクと、パネルの反射光による周辺への影響は、あわせて確認しておくと安心です。それぞれ屋根への設置と雨漏りリスクに関するFAQ、太陽光パネルの反射光と近隣への影響に関するFAQで解説しています。
この記事を書いた人
岩見啓明
「うちの屋根に載せられるのか」への答えは、屋根の構造・築年数・耐荷重で変わります。設置可否の見立てや構造確認の進め方など、設計段階の疑問からご相談いただけます。

